皆様明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。
さる3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震において被害に遭われた皆様に、謹んでお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々とご遺族の皆様に対し、深くお悔やみを申し上げます。一日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。
さて、平成23年度の手術成績は下記のとおりになります。平成22年度よりも大幅に手術数が増えました。当院で手術をうけられた患者様のご友人や、近隣の医院の先生からの紹介が増えてきた印象でございます。
平成23年度の白内障手術による合併症ですが、後嚢破損が1例、チン小帯断裂が1例ありました。術後感染症は幸いには1例もございませんでした。
前者は成熟白内障でありましたので、術前から合併症の可能性は十分にお話しておりました。術中はやはり水晶体の嚢内圧が高く、前嚢切開の際にコントロールがつかず水晶体赤道部まで流れてしまい、超音波吸引の終了時に後嚢破損が生じました。核の残存はなかったですが、破損範囲も広かったので、後日京都府立医科大学に紹介し、眼内レンズ縫着術により視力は1.0まで回復しました。後者は偽落屑症候群があり、術前よりチン小帯の弱い患者様であることが予想されておりました。超音波吸引術が終わった時点でかなりの範囲のチン小帯断裂があり、こちらも無理せず後日京都府立医科大学に紹介し、眼内レンズ逢着術により視力1.0まで回復いたしました。
一般的に手術希望される患者様は意を決して来院される方が多いため、できるだけ手術待ちの期間が短くなるよう努力しております。私が勤務医の時代には病院の都合等で、3ヶ月待ちが当たり前、場合によっては半年、1年待ちということもありました。患者様からすれば覚悟して病院へ行ったのに、手術待ちが長く手術をうける気をなくされる方もおられました。こういったことから当院では術前検査の予定がスムーズに合えば1~2週間待ち、長くても1ヶ月待ちで手術が入るように努力しております。
また、ホームページで数ヶ月前から告知しておりましたが、今年より木曜日の午後を休診にさせていただきます。私の専門領域は白内障、網膜硝子体手術ですが、現状では火曜の午後に白内障手術をこなすのが精一杯の状況でございます。
網膜硝子体手術をするにはどうしてももう半日の休診が必要となり、皆様には多大なるご迷惑をおかけしますが、木曜日の午後は休診とさせていただきます。
当面は当院に通院していただいている患者様で、原因のわかっている硝子体出血等の比較的合併症が少ないと思われ、かつ日帰り手術を希望される方のみさせていただく予定です。勿論、網膜剥離等、眼内にガスを充填しなければならない症例や合併症が危惧される患者様はいままでどおり京都府立医科大学付属病院もしくは関連病院に紹介させていただきます。
また硝子体手術ができる環境にあると、白内障手術で合併症が起こった場合も対応できる幅が大きく増えますので、私自身も安心感を持って手術に臨めそうです。
平成23年度の医療機器の更新ですが、大きなものではYAGレーザー手術装置を更新いたしました。今まで使用していたものも悪くなかったですが、少し経年変化がでてまいりましたので、更新することにいたしました。主に後発白内障手術で使用するものですので、一般的に使用するものではございませんが、年末の機器一新を機に導入することになりました。
当クリニックの理念にもございますが、今後も最適かつ最新設備器機の導入によって、最新医療のご提供に努力いたします。そして、今年もより多くの患者様に「安全で質の高い手術」を提供できるように、日夜努力を重ねていく所存でございます。
白内障 | 眼瞼 | 涙道 | その他 | |
---|---|---|---|---|
合計 | 276 | 60 | 6 | 7 |
1月 | 18 | 7 | 0 | 1 |
2月 | 24 | 0 | 0 | 0 |
3月 | 23 | 0 | 1 | 0 |
4月 | 24 | 8 | 0 | 0 |
5月 | 18 | 2 | 3 | 0 |
6月 | 25 | 12 | 0 | 1 |
7月 | 21 | 9 | 0 | 4 |
8月 | 19 | 1 | 2 | 0 |
9月 | 27 | 10 | 0 | 0 |
10月 | 20 | 1 | 0 | 0 |
11月 | 35 | 0 | 0 | 0 |
12月 | 22 | 0 | 0 | 1 |
※その他の手術に眼瞼下垂以外の眼形成、網膜硝子体手術、霰粒腫、翼状片手術が含まれております。
※網膜光凝固術(レーザー)やヤグレーザーによる後発白内障手術、外来で行った霰粒腫摘出術は含めておりません。
例 | % | |
---|---|---|
術後眼内炎 | 0 | 0.00% |
後嚢破損 | 1 | 0.36% |
チン小帯断裂 | 1 | 0.36% |
件数 | 眼内炎 | 後嚢破損 | チン氏帯断裂 | |
---|---|---|---|---|
計 | 386 | 0 | 1 | 1 |
確率 | 0% | 0.26% | 0.26% | |
平成22年度 | 110 | 0 | 0 | 0 |
平成23年度 | 276 | 0 | 1 | 1 |
白内障手術 | 眼瞼 | 涙道 | その他 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
計 | 386 | 73 | 7 | 12 | 478 |
平成22年度 | 110 | 13 | 1 | 5 | 129 |
平成23年度 | 276 | 60 | 6 | 7 | 349 |
※その他の手術に眼瞼下垂以外の眼形成、網膜硝子体手術、霰粒腫、翼状片手術が含まれております。
診療曜日・時間、手術に関する
お問い合わせはこちらからどうぞ。
午前 / 9:00~12:00
午後 / 16:00~19:00
※ 火曜日午後・木曜午前は
手術日
〒612-8102
京都市伏見区道阿弥町149番地3
桃山クリニックビル 1F
近鉄桃山御陵前駅・
京阪伏見桃山駅すぐ
正面無料駐車場完備(提携Pあり)